在宅お役立ち情報

care-eco's magazine

2020/12/18

熱が出ちゃった!どうしたらいい!?

在宅療養をしている中で、最も良く遭遇する症状の一つが発熱です。 

しかし、熱にも様子を見て良いものからすぐに受診した方が良いものまで、原因がたくさんあります。

ここでは、熱が出た時に慌てないよう、注意すべき事柄について述べさせて頂きます。


まず、チェックすべきは「いつから」「何度くらい」の熱が出ているのかです。

印象としては、39℃台の熱が突然出た場合には早期の対応が必要なことが多いです。

一番注意すべきなのは、細菌による感染症です。在宅で頻度が多いのは肺炎、尿路感染、褥瘡の感染などです。抗生物質を使うことで良くなりますが、放っておくと重症化する恐れがあります。

以下に該当する場合は細菌感染症の可能性が高いと思われます。


 寒気がしてガタガタ震えている

 元気がなくて反応が鈍い

 食欲が極端に落ちている

 上の血圧が何回測っても100未満

 脈がいつもより30回以上速い

 呼吸が荒く苦しそう

 痰が絡む咳が増えた

 尿が濁ったり血が混じったりしている

 赤く腫れている箇所がある


これらのサインが見られる場合にはすぐに訪問看護や医療機関にご相談下さい。


一方で、熱が出ていても心配ない場合も多いです。

よくあるのが、いわゆる風邪と言われるウィルス感染症、脱水や室温の影響といった原因です。また、飲み込みの力が落ちている方では、明らかなムセがなくても少量の誤嚥(肺に食べ物や唾液が入ってしまうこと)で熱が出ることがあります。この時、熱はあくまで一時的なもので自然に治ります。

これらの場合、37℃台程度の微熱であって、ご本人の活気もあるようなら、水分を多めに取ってもらい、場合によっては解熱薬も使いながら様子を見ることも可能です。

熱が出たときの対応について、主治医の先生と予め相談しておきましょう。