在宅お役立ち情報

care-eco's magazine

2021/12/17

【みんなどうしてる?】在宅介護のトイレ対策

在宅介護において、もっとも辛いことの一つが排泄に関するトラブルだと思います。

特に夜間の頻回なトイレは、身体的にはもちろん、精神的な負担は相当なものですよね。

今回は、twitterの投稿から、排泄トラブルの解決方法をピックアップしてみました。


◆頻尿に悩んだらまずは原因を考えてみましょう

頻尿は、原因によっては改善できる場合があります。

原因の一つに「足のむくみ」があります。足のむくみは、足に水分がたまっていることを表しています。その原因のほとんどは、静脈弁不全という、加齢に伴う変化です。


参考記事:「むくみ」はどうやって対処したらいいの?


そして、夜寝るときに横になると、足にたまった水分が体に戻っていきます。

その結果、体の水分が増えて尿となって出ていくのです。


そのため、むくみの対策をすることは、夜間頻尿の改善につながる可能性があります。


これは、日中に足をなるべく挙げておく(30分以上を1日3~4回)ことが有効です。

Care Livingさんもこれを試してみてうまくいったようです。



その他、頻尿に対しお薬が効く場合もあります。

一度かかりつけの先生に相談してみましょう。


◆トイレへの移動が大変

トイレへ移動する際のお手伝いや見守りが大変…というお悩みもよく聞かれます。


・移動手段

認知症のお母様を介護されているのりさんは、発想の転換で家に余っていたある家具を使って工夫されました。


・ポータブルトイレ+手すり

本格的に歩くのが厳しくなってきた時には、やはりポータブルトイレ+手すりの設置が王道のようです。

最近では、木目調であったり、ぱっと見はおしゃれなイスにしか見えないポータブルトイレも出てきています。


・押し入れをトイレに改造

ポータブルトイレはイヤ!という方もおられると思います。そこでなんと、押し入れをトイレにしてしまうという方法があります。

工事が必要なためお金はかかりますが、介護保険が適応されますので、1~3割の自己負担で済みます。

トイレが遠くて困っているという方は、一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。


◆「臭い」が気になる

トイレ関係の臭いが気になるという方も多いのではないでしょうか。

臭い対策に関するいくつかの投稿をご紹介します。


・重曹

重症は、アルカリ性の性質を持つため酸性の汚れを効果的に落とすことができ、さらに消臭効果もあります。

Care Livingさんも効果を実感されたみたいですね。


・消臭剤

介護用の強力な消臭元が売られているそうです。確かにフィルムを外せば普通の消臭元と見分けはつかなそうですね。


・使い捨てパック

ポータブルトイレのバケツにかぶせて使えるタイプです。

処理が簡単にでき衛生的で、臭い対策にもなりそうです。


◆トイレの場所が分からない

認知症をお持ちの方では、トイレに間に合わずに失敗してしまうケースも多いですよね。

その原因は、尿意を感じにくくなり直前まで気付かないなど色々なことが考えられますが、「トイレの場所が分からずに間に合わない」という場合があります。


この場合、トイレのドアのデザインを変えることで解決できるかも知れません。

最近では、認知症の方にもフレンドリーなデザインが注目されています。

さすがにここまで派手にはしづらいですが、目立つ工夫をするだけでも変わりそうです。



いかがでしたでしょうか。

人が日々生活していく上では排泄は切っても切れない問題ですので、少しでもストレスなく過ごすことができればと思います。

皆さん色々な工夫をされていますが、ご参考になれば幸いです。


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安間 章裕(アンマ アキヒロ)
日本内科学会認定総合内科専門医・日本感染症学会認定専門医
2010年 浜松医科大学医学部卒業。亀田総合病院総合診療科、感染症科での研鑽を経て、茨城で在宅医療の立ち上げを行う。その後、地元である静岡県で感染症業務、在宅医療に携わっている。